-- 心弾む感覚を取り戻したい --

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自分軸ブログ

時間を求めない。

「時間」は、求めるほどに遠ざかり苦しくなることにようやく気付いた

とにかく早く、効率よく、いかなる時も、どんな時も、素早く考えて行動する。 時間は、「有限」。 自分の時間を生み出すために、効率を考え出来るだけすぐに決断。実行。


一歩、一手の動作を短縮し、秒を生み出す。 明日でもいいことを。今日やる。 一週間後でもいいことを。今すぐやる。 一ヶ月かかるのなら2週間以内に必ず終わらせる。 そうやって時間を追い求めてしまった。


「早く」やることが己のすべて。 早く歩き、時間を常に把握。 1分、1秒でも無駄にしたくない。 「待つ」時も、ただじっとしてはいけない。 その間にできることをやっておく。 話す時も、ご飯を食べる時も、お風呂に入るときも、時短との戦い。 今何もしないでいる時間ほど無駄なものはない。 ずっとそう思って行動してきた。


なぜ、急いでしまうようになったのか? 社会人になり働くようになった途端、急に急ぎだした。 人生の逆算をしても追いつきそうにない時間。 やることが山のようにあり、超えられそうもない崖を必死で登り始めてしまった。 登っている間は、とにかく必死で、周りのことなど気にする余裕などなく、 ただひたすらに目的を遂行するために考え、走り続けた。 気付くとあっという間に20年が経過していた。


「今まで何をしてきたのだろう?」 何をそんなにムキになって頑張っていたんだろう? とにかく急ぎ、早くすることだけが私の全てになっていた自分と、 多くの時間を費やしてしまったことにようやく気付いた。


とても苦しく、心身ともに疲れた。 それだけ頑張ったともいえるけれど、 時間を求めるほどに自分を見失っていたし、 今を感じることができないまま、凄い速さのスピードで過ぎていく時間というものを感じた。 「はっ。」と気付くと今がない。 ついさっきまでの時間が消し飛んでいる。


気持ちが、心が、時間についていけない。 まるで空想の中に自分を置いてきたみたいに、気付くと時間だけを失っている。 自分の思考だけが先走り、今の自分が見れていない。 今を感じることができないから、何をしていても楽しくないし、イライラする。 理想に現実が合わない。


私の中では、生み出すことで得た時間をもっと有効に使いたかった。 短縮できた時間で、気持ちを落ち着かせたかったし、有意義に過ごしたかった。 でも、何年たってもそれはかなわなかった。 時間を求めれば求めるほどに追い求めてしまい、本来、有意義に過ごせたであろう時間さえも次の時間搾取に充ててしまう。 繰り返すうちに、苦しくなる。苦しくて苦しくてどうしようもなくなった。


求めた時間は、どんどんと遠ざかり、結局何もできなかったように感じた。 それでも、気付けただけよかった。まだこれからの自分を作る時間が今の私にはある。 そう思ったとたん、時間を求め、急ぐことを辞めたくなった。


急ぐと周りが見えないし、今を感じることができない。 今を感じるということは、生きている実感でもあり、心が安らいでいる証でもあると思う。 気持ちが先走り、今まで見えなかった多くの幸せを感じたい。 走るのを辞め、戦うのを辞め、今を取り戻す。 ゆっくりと歩き、ゆっくりと考える。 今までと正反対の考え方がしたいと思えるようになった。


仕事を退職するまで、そんなこと考えもしなかったけれど、 今は、ゆっくりと流れる時間をもっと大切にしたい。 学生時代のころにはできた時間の使い方を、時間の楽しみ方を取り戻したい。 先のことばかり考え、自分を見失うのはもう辞めたい。 太陽を感じ、風を感じ、今の気温や季節を体中で感じたい。 今までずっとできなかった、楽しむ感覚を取り戻したいと思えるようになった。


そして、環境を変えてから数か月が過ぎた頃、 驚くほどの時間的感覚を取り戻している自分がいることに気付いた。 ただ、ゆっくりと過ごす。 たったこれだけのことが不思議なほどの幸福感を与えてくれた。


「時間がゆっくりと進んでいる。」 自分の感覚が時間を生んでいることに気付いた。 早くやろうとすればするほど、焦り苛立ち不満や不安でいっぱいになる。 先を急ぐほど、今を放棄し次の場所へ時間が移動する。 「時間」は、求めるほど遠ざかり苦しくなることに、ようやく気付いた。


今の私は、落ち着きを取り戻しつつある。 「あ~今落ち着いているな。」 と口に出して今を感じることができている。 心が落ち着いている時は、時間がゆっくりに感じる。 焦らないで今に向き合うことで、時間を有意義にとらえることができる。


ここに到達するまで、そんなに簡単な道ではなかった。 悩み、苦しみ、多くのことを犠牲にした。 私の周りにいる人全てに迷惑をかけた。 40代で無職とか、大きな決断もした。 自分本位で身勝手な決断だったかもしれないけれど、 私の大切な家族が支えてくれた。 私の人生だけれど、私だけのものではない。 家族があってこその私がある。 今ある幸せをいつも感じながら生きていきたい。 まだまだ頑張らなければならないけれど、 ゆっくりと落ち着いた気持ちで頑張っていきたい。


「ゆっくりと頑張る!」 走るな!歩け!行け行け私!



あじはた